2007年

「第13回全優石ニューデザインお墓写真コンテスト」結果詳細-1



☆☆☆ ニューデザイン大賞

流星ときらめく三ツ星レリーフ入りお墓

名前: 星 由輝江 住所:宮城県仙台市
大好きなおじいちゃんへ

大好きな祖父は、満天の星空の中で、流星がすじを残して消え去るように、私たちの心に大きな光跡を記して逝きました。「空」という銘を刻んだのは、私達にとって、きらめく「星」のような存在であり、祖父の苗字に「星」があったからです。また、法名の中に「雲」の文字が含まれていたからです。星も雲も空にあるものですし、祖父も今は空(天)にいます。流れるような模様は、祖父の歩んできた道(過去・現在・未来)を敬して表しました。祖母や私を含めた3人姉妹、家族で作りました。

いま、私達の脳裏に浮かぶのはやさしい笑顔、耳に残るのは明るい笑い声です。「空」が大地を包み込むように、祖父は、その温かな眼差しで、これからもずっと、天国で私達家族のことを見守ってくれることでしょう。大好きなおじいちゃん。どうぞ安らかにお眠りください。


☆☆ ニューデザイン特別賞

カラフルなサーフィンボード型お墓

名前:椿 えり子 住所:新潟県上越市
最愛の夫が昨年、40歳の若さで交通事故により突然帰らぬ人となりました。生き生きと仕事に打ち込み、家庭ではよき夫、よき父であった。突然の死。当初はお墓のことを考える気持ちにもなれなかった。従来のお墓は彼に合わないと思っていた。彼らしくないと感じていた。明るい茶色の服を好み、黒や直線ではなく、曲線や明るい色が似合うと思っていた。目立つことを好んだ人であった。学生時代はクラブに属し、湘南の海でウインドサーフィン競技に励んでいた。卒業後、家業を継ぐために上越市に帰ってきたが、仕事の合間をみては日本海で、好きなウインドサーフィンを楽しんでいた。

そんな主人のお墓建立を考えはじめ、石屋さんと相談してウィンドサーフィンと風のイメージのモニュメントのお墓づくりに取り組んだ。ボードを半分に切ったようなインド産の赤御影石を使用した墓石、その前に人をイメージした石。墓石には日本海の夕陽をイメージしたステンドグラスをはめ込んだ。セールのようでもある。白い波を思わせる台座に建っている。文字は「風海照」。照は主人の戒名の一文字。

柔らかな曲線で温かな色合いの石碑に仕上がった。完成したお墓は、私たち家族や親しい人にとって、生前の彼を思わせ、ここに来れば元気な彼に再会できる場となっている。


☆ ニューデザイン賞

ハート型にくりぬき、そこに故人が好きだったお花立を

名前:九島 祐海子 住所:静岡県牧之原市
お墓は家族の「愛」そのものです。本当にお花が好きな主人で最後まで大好きなお花に囲まれながら旅立ちました。
店主であり 一家の大黒柱として 家族のためにと一生懸命働いてきた主人。そんな父のためにと子供たちも一緒になって それぞれの想いを込めて 一つの形となりました。
全体のイメージを私が、石碑を娘、土台を息子が考案しこだわりとして、お花が大好きだった主人のために「生け花」をモチーフに、ハートの中に花立てを置いて、お花をお供えするのではなく、お花が飾られているようにと、そのハートには「明るく仲の良い永遠の家族」という意味を込めました。
石碑には、家族の想いを表現した「愛」の文字をさりげなく彫刻いたしました。こうして家族の想いが一つの形となったお墓ができました。家族のたくさんの想い出は尽きることはありません。主人と縁を結び共に歩み育んできた日々。子供たちも父と過ごした日々は永遠です。主人もきっと同じ想いで見守っていてくれると思います。
「あなた」「お父さん」 ありがとう。

☆ ニューデザイン賞

「目を閉じて触って気持ちの良い形」のハート型墓

名前:古林 徹 住所:大阪府泉南郡
お墓を作るきっかけは、まだ健在だが、両親の強い希望があったこと、また、近くに住む家内の母親もお墓の心配をしていたことである。戦争を経験した世代である3人には、それぞれの事情から入る予定のお墓が無い状態であった。私は、お墓など必要ないという考え方であったが、3人に対する親孝行のつもりで作ることにした。「どのようなものを作るか」であるが、できればありふれたものではなく、ユニークな発想を取り入れたものにしたいと思った。また「今までの生き方を反映したものにしたい」という気持ちも強かった。
今回のデザインに関しては、我々夫婦で立案検討を行ったが、両親、夫婦、3人の子供達の家族全員が設計案の段階で同意してくれた。子供の命名などで両親に感想を求めた経緯があるが、今回のように素直に受け入れてくれたのは珍しい出来事である。設計段階で掲げた考え方や概念などは以下のようなものである。
1)自然に触りたくなるような形
「お墓に触りたい」という表現は似合わないと思うが、自然な感情で思わず触りたくなるような形のものをイメージしたいと考えた。中学校の時、美術の先生から「目を閉じて触って気持ちの良い形とはどんなものか」という質問を受けたことが印象に残っていた。数回のやり取りの後、ふわぁと軟らかい、やさしいハート型となった。ハートは「心の問題」の大切さにも通じる意味があるとも感じた。
2)希望者は誰でも入れるという考え方
2006年の紅白で有名になった「千の風に乗って」の歌詞は、「たましいはお墓の中に閉じ込められておらず、自由に飛び回っています」と訴えているが、一部それに通じる考え方である。お墓はたましいが旅をするときの、出発場所や集合場所、また休憩する場所の「目印」という意味合いであろうか。
希望者は誰でも入れるということを具体的に行う方法として、氏は書かないで名前(私の場合は徹)とその人の誕生日と逝去した日を彫り込んだ十分の一のサイズ(高さ約7cm)の同素材で出来たミニハートを入れることを考えている。なお、従来の習慣で行われているお墓の中への納骨は、その関係者の意志に任せる方針である。
3)墓標の表記
入りたい人に門戸を開放しているが、やはり「古林」という名前の目印としての標識が必要と考えた。この考え方から、多くの墓標に書かれている「〜家之墓」という表記は避け「古林」だけを台座に書いた。また「古林」を「こばやし」となかなか読んで貰えないことと、外国人にも読めるように「Kobayashi」とハート部に筆記体で入れた。
4)台座に乗ったハート
ハートの置き方については、左右対称に置くというシンプルな考え方もあった。しかし、こころは人生と同じように複雑でもあること、また美的センスの面からも傾けて置くということにした。台座の形は、ハートの先端部分が見えるようにする観点から決められた。勿論、安定性や耐震性の配慮も石材店によってなされている。
5)その他
・お披露目式
墓地の整理番号が8列15号であったこともあり、8月15日に家族全員にお披露目式を行った。この日は終戦記念日でもあり、一つの時代の終わりと次の時代へのスタートという意味があると感じた。
・石材店の心配
今はコンピュータによるデザインによって、極端に言えばどんな形でも設計できる時代になっている。今回の形は、石材店側から打ち合わせ段階で「シンプルではあるが加工を本当に出来るか心配である」と言われた。若者はいつの時代も新しいことに挑戦するものであろう。4月に入社したばかりの社長の息子さんが担当してくれた。

☆ ニューデザイン賞

山型のお墓に、アプローチは渓流

名前:神田 由美 住所:群馬県吾妻郡
生前、自然が大好きで、愛した母親の意思をお墓にしたいと思い、石材店さんと相談、墓石自体を山型にカットしてもらい、アプローチに渓流をイメージしたデザインで施工しました。墓所が群馬県草津で、自然にマッチし故人の想いを反映したオリジナルなお墓に仕上がりました。

☆ ニューデザイン賞

故郷の山を墓石に、アプローチに流れる川を表現

名前:月田 裕 住所:群馬県富岡市
富岡で生まれ、稲含山を仰ぎ鏑川の流れに夢と遊び、一生をこの地で生きて来ました。設計士を一生の業として、多くの夢を建てて来ました。未来をカタチにして来ました。設計士に幸を感じてきました。素晴らしい人生だと思います。父の生き方に感動し、感謝した時、その生き方を語り継ぐお墓を建てようと思いました。大きな稲含山の様な父と、いつも、やさしく寄りそっていた母。その夫婦のありようを素直に表現できればと思いました。墓石には稲含山をレリーフしました。アプローチには鏑川の流れを表現しました。また、仕事で使っていた定規と鉛筆も墓石脇に配置しました。
「お墓をつくりたい」。病の父のつぶやきからはじまったお墓づくりでしたが、父の生き方をカタチに出来たと思います。生き方を未来の家族へ伝えることが出来るように思います。五十年後、父の生き方に触れる人がいると思います。お墓づくりは素晴らしい人生のメッセージだと思いました。
父の想いと旅するお墓です。